起源

大涅槃経と枇杷葉温圧灸
枇杷の葉の歴史は古く、本を辿ると仏教医学に由来します。
仏教医学とはお釈迦様が唱えた
『人間は「生」「老」「病」「死」という4つの苦しみを背負い「病」から逃れるための教え』
のことです。
今から3000年前のインドの仏教医学の経典のひとつ『大般涅槃経(だいはつねはんぎょう)』第九巻「如来性品」の中に
『大薬王樹火坑深水の二処に生せず、枝葉根茎ともに大薬あり。病者は香をかぎ、手に触れ、舌になめて、諸病を治す』
と記されています。
この「大薬王樹(だいやくおうじゅ)」とは「枇杷の樹」のことで、その木の葉っぱを「無憂扇(むゆうせん)(憂いを無くす扇)」と呼び
『薬効のある植物は色々あるが、その中でも枇杷の樹は特に優れ、枝・葉・根・茎・種のすべてに薬効成分が含まれており、匂いをかぐも良し、飲んでも良し、炙って体に当てても良し、手で触れただけでも良し。これらの方法を用いれば生けるものすべての病気を治すことができる』
とあります。
つまり「すべての病気が枇杷の樹で救える」といった内容が経典に書いてあるのです。

また明(中国)の時代に著された本草学の一大著作『本草綱目』には
「胃を和し、気を下し、熱を清し、暑毒を解かし、脚気を療ず」
と枇杷の葉の優れた効能が記されています。
 

日本への伝来


日本には飛鳥時代にインドから唐(中国)を経て伝来しました。
当時の枇杷葉療法といえば枇杷の葉の表面をあぶって患部をなでるという方法でしたが、その後、天平二年(730年)に聖武天皇のお妃の光
明皇后が創設した「施薬院」でも枇杷の葉療法が行われています。
これが仏教医学に基づく治療所の始まりとされています。
それ以来、全国の寺院で枇杷の樹が植えられ、僧侶が村人に枇杷葉療法を行い、その効果に絶大な信頼がよせられるようになりました。

「枇杷の樹を庭先に植えると不幸が起こる」という迷信は、枇杷の樹を植えた寺院にその薬効を求めて病人が頻繁に訪れている様子をみて縁起が悪いと考えられたことによります。
しかし、枇杷は身代わりの木とも呼ばれ、昔から「病める人」にとって大切な存在であったのです。

当時の葉をあぶって患部をなでる枇杷葉療法を広く世に知らしめたのが静岡県の禅寺「金地院」で行われた「金地院療法」です。
これはビワの葉に経文を書いて火にあぶり、それを皮膚にのせるというものでした。

その後、ビワの葉をあてた上からもぐさをするという方法が生まれ、これが現在世間で広く知られる「枇杷葉温圧療法」として広まっていったのです。

現在の枇杷療法


現在は様々な形の枇杷療法が存在します。
特に枇杷の葉の代わりに枇杷葉のエキスを用いたり、お灸の代わりに電熱器を用いる方法が安全性と簡便さから広まっているようです。
また、果肉を吐き気止めとして用いたり、枇杷葉を薬湯として用いたり、枇杷葉をお茶として服用したり外用するなど、かつて大般涅槃経に記されていたように、枇杷のあらゆる部分が民間療法の中でも薬用とされています。
 

Column

  1. 7月15日(土)の六郷神社盆踊り大会にて体験ブースを出させて…
  2. 逆子治療と枇杷葉温圧灸
    逆子になる原因のほとんどが不明です。 胎児は動きま…
  3. ぎっくり腰・生理痛と枇杷葉温圧灸
    枇杷葉温圧灸がもたらす作用には様々ありますが、今回は二次的、…

Event Information

  1. 2017-7-17

    体験会@六郷神社盆踊り

    7月15日(土)の六郷神社盆踊り大会にて体験ブースを出させていただきました。 当初はお祭りに出…
  2. 安詳寺で枇杷葉温圧灸体験会

    2016-10-21

    お寺で枇杷葉温圧療法 体験会

    日時:10月22日(木)11時~15時 ※時間中はいつでもお越しください。お一人30分程度の施術で…